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骨粗鬆症
なぜ骨粗鬆症か?
  図1は骨粗鬆症の性別・年齢別発生頻度を示したものです。 女性は比較的若い年齢から骨粗鬆症が起こってきますが、男性は当分の間骨粗鬆症になりません。
それではなぜ骨粗鬆症が問題となっているのでしょうか? なぜ厚生省や労働省がその予防に力を入れているのでしょうか。 それは2つの理由によります。
1つは寝たきり老人の発生です。 昔ほどの大家族ではありませんし、住宅事情もよくない現在、労働力とスペースの2つの点で寝たきり老人が1人でますとその家族は崩壊しないとも限りません。
次は退職後の問題です。 男性も定年以降相当数が骨粗鬆症になります。 定年後何十年も暮らしていく上で、いかに健やかに過ごすか、これは大きな問題です。

     図1 骨粗鬆症の性別・年齢別発生頻度
親指などの付け根の痛み
  骨折しやすい部位ー図それでは骨粗鬆症はどのような所が骨折するのでしょうか。 図2は骨粗鬆症の方が骨折し易い部位を表したものです。 ここでは3ヶ所が記されていますが、実際にはもう1ヶ所、肩の骨折があります。
この中で寝たきりの原因になるのは主に股の部分の骨折です。 大腿の骨、これは大腿骨といわれ人体の中でもっとも大きな骨であります。 若いころは相当ひどい怪我をしないと折れない骨です。 例えば交通事故で車に轢かれるとか高いところから落ちるとかです。
 
しかし骨粗鬆症になると事情は違ってきます。 図3をご覧ください。
これはどの程度の怪我で大腿骨頚部骨折を起こしたかを調べたものです。 この中の高度外力というのは交通 事故や高い所から転落したもの、中程度は階段などから転落したもの、軽度というのは滑ったり、躓いたりしたものです。
また軽微というのははっきりした怪我がなく骨折していたものを示しています。 注目していただきたいのは軽度と軽微です。 滑る、躓く、バランスをくずす、などは非常に良く起こし易いことであるということです。
また骨折した時のことをよく聞いてみますと、どうも転ぶ前に骨が折れていたらしいことが良くあります。 骨粗鬆症の進んでいる女性では、ほんのわずかなことで最も大きな骨が折れてしますことがおわかりと思います。

さて骨折するとどのような治療をするのでしょうか。 大腿骨頚部骨折では直ちに手術を行います。 図4をご覧ください。 これは手術後に患者様の歩行能力が手術前と比べてどうなったかを示したものです。 患者様は東京都老人医療センターのデータですのでよい治療が行われたはずですが、やはり怪我の前後で半数以上の方の歩行能力が低下していることが解ります。
骨粗鬆症の予防
  最も大切なことは生活習慣の改善であります。
何をすればよいか? それは大きく分けて3つです。
 
その第1は運動です。
宇宙飛行士はアメリカでは陸・海・空・海兵4軍の中の最高エリートがなります。 彼らは肉体的にも知能の面 でも飛びぬけています。
しかし何日間かの宇宙飛行の後彼らは歓迎の花束をその重みの為に落としてしまったということが知られています。 これは宇宙飛行の間、重力の負荷を受けなかったために筋肉が萎縮してしまったためなのです。 骨も使わないと同じように萎縮してしまいます。 ジェミニ4号の宇宙飛行士の踵の骨の量 を測ってみますと一日に2%もの骨量が減少していることが解りました。 これは1週間では約15%減少することになります。
 
人の体というものは非常に合理的にできていまして、少しでも不要なというか少なくとも良いような組織はどんどんリストラクチャリングするのです。 これほど合理的な組織はないでしょう。 ですから運動しないこと、これは骨や筋肉にとって不要であるからもっと少なくてよいという司令を与えていることになるわけです。
反対に運動をしてもっと必要であるという命令を出すこともできるわけです。 どの程度の運動かといいますと人によりますが、大体ちょっときついかなという程度の運動を週に2〜3回行うのがよいでしょう。
 
また体の身のこなしが良くなって転んだりしにくくなることも良い点です。 そしてまた運動は健康全てに良いのです。 まあ中には有名になりたいような方が運動が体に悪いという人もいますが、適度な運動は体のどの組織にとっても良いのです。
 
その第2は陽に当ることです。 理由は皮下にあるビタミンD3の元が活性化するからです。 どの位陽に当たれば良いのかといいますと、皮膚6□を3時間陽に当てれば必要な量のビタミンD3ができるといいます。
ですから幅を見て顔や手を出した状態で夏は木陰で30分、冬は1時間外に出ていれば充分と言われています。
 
その第3はカルシウムを良く含むものを食べることです。 図5は平成2年の日本人の必要量 を栄養素摂取量をグラフにしたものであります。 必要量を100としてあります。カルシウムだけが必要量 の90%にも達していないことが解ります。
アメリカでは昨年の末にカルシウムの必要量を増やしましたので日本も近々必要量を増やすと考えられますから、いよいよカルシウムは足りないことになります。 図6は以前のルーマニアでの報告ですが、蛋白質とカルシウムを多く摂る地方とあまり多くない地方の女性の骨折率を比べたものです。 カルシウムを多く摂らなければならないことがお解りと思います。 さてカルシウムの多い食物ですがやはり牛乳です。 しかし牛乳1本で200mgです。平均所要量が600mgですから1日3本。 育ち盛りの骨粗鬆症の危険のある人は1000〜1500mg摂ることが推奨されていますからこれを牛乳だけで摂ろうと思ったら大変です。 これだけで太ってしまいます。 まあ小骨のある小魚なども勧められます。 栄養士が勧めるのはスキムミルクをシチューやスープに入れることです。
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財団法人日本医療機能評価機構岩井整形外科内科病院は、平成9年に日本医療機能評価機構の審査を受審し、平成10年3月9日認定されました。日本では約9000病院の内51番目で、東京では約700病院の内7番目です。Ver4.0は平成16年4月19日に認定され、平成20年2月にVer.5の更新審査を受け、同年6月16日に認定されました。
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