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肩の構造

肩の構造

まず肩の構造についてお話いたします。肩の関節は肩甲骨(けんこうこつ)と上腕骨でできています。肩甲骨は3つの突起がついています。その突起の1つは肩峰(けんぽう)と呼ばれ、肩の上の部分にあります。この肩峰と上腕骨の間には腱板と呼ばれるものがあります。関節の動く範囲を関節可動域と言います。肩の関節可動域は人間の他のどの関節よりも大きく、前後方向に360度、左右方向に180度、水平方向に210度動きます。このようによく動くので手が自由に使えるのです。しかし、よく動くが故に問題を起こし易いところがあります。

肩関節の疾患 ~五十肩~

肩には沢山の疾患があります。一般的に思い当たるような原因がなくて肩が痛む場合、五十肩と言われるようです。五十肩の中には下記の疾患が含まれています。
凍結肩/肩峰下滑液包炎/腱板炎

凍結肩は肩の動きが非常に悪くなります。突然肩の動きが悪くなるものと、肩を動かすと痛いので動かさないうちに動かなくなるものの2つに分けられます。突然肩の動きが悪くなってしまうものの原因はよくわかっていません。

また、治療も困難で6ヶ月や1年かかることも稀ではありません。しかし問題は動かないことですから、動かす訓練をすればよいのです。家庭でできる訓練としてコッドマン体操があります。アイロンなどをもってする振子運動や、壁に指を付けて尺取虫のように動かす運動、そして滑車や棒を使った運動です。

コッドマン体操

ベッドやソファーの上にうつ伏せになり、痛いほうの肩を前後に振ります。この時アイロン等をおもりとして持ちます。体が地面と平行になるようにしてください。

コッドマン体操

痛い方の手を壁につきます。手の位置はそのままで、ゆっくり膝を曲げながら腕を伸ばします。

コッドマン体操

1m程の長さの棒を両手で持ちます。上下や左右、背中を洗うような動作などを痛くない範囲で行います。

石灰沈着性腱板炎

石灰沈着性腱板炎は突然肩が激烈に痛みだし、その痛みのために肩はほとんど動かせなくなります。X線を撮ると骨とは違った真っ白い石灰質が写ります。治療ではこの石灰質を吸引します。うまく治療すれば、それまでの非常な痛みが嘘のように取れます。

腱板断裂

腱板断裂の特徴は夜間痛です。夜間動かさない時にも痛むのです。これは怪我をした場合にも起こりますし、加齢とともに起こることもあります。肩峰下滑液包を造影して診断します。またMRIでも診断できますが、良い機種でないとうまく写りません。治療には痛みを取る対症療法と手術があります。

肩の怪我

怪我では年齢によって起こるものが違います。若い人では肩関節の脱臼と肩鎖関節の脱臼、お年寄りでは上腕骨の骨折があります。若い人で肩を脱臼するとほとんど反復性の肩関節脱臼になると言われています。脱臼しないようにするには手術が必要です。

また、腱板断裂と腱板炎は青年以降のほとんどの年齢層に起こります。腱板炎や軽度の腱板損傷では動作の拍子に肩に痛みを覚えるようになります。これもなかなか治療が難しく、1年ぐらいかかることもあります。痛みが酷ければ精密検査を行って、場合によっては手術が必要になることもあります。

ご注意ください

今までは肩自体が悪くて痛む話しをしてきましたが、その他の部位からの痛みが放散しておこることがあります。左の肩が痛む、凝るというような場合は心臓疾患が潜んでいることもあります。また首を動かして肩に痛みが起こるような場合には頚椎疾患を考えます。心臓の場合はことが重大です。循環器の専門医を受診してください。

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