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B型肝炎、C型肝炎とは

急性肝炎慢性肝炎があり、急性肝炎では全身倦怠感、黄疸、発熱、消化器症状(悪心、食欲不振など)を認めます。慢性肝炎では無症状のことが多く、その為放置し肝硬変、肝癌へと進行します。原因はそれぞれB型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスですが、感染経路がやや異なります。

B型肝炎は夫婦間、母子間、医療事故などで感染します。成人になってからの感染はほとんど急性肝炎で終わりますが、3歳以下で感染すると慢性肝炎へ移行します。

C型肝炎は輸血(現在ではほとんどなし)、鍼治療、刺青、医療事故などの血液で感染し急性肝炎となります。しかしながら、その約70%は慢性肝炎へ移行します。

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担当医について

岩井整形外科病院副院長の鯉田医師日本内科学会認定内科専門医日本消化器内視鏡学会専門医日本肝臓学会肝臓専門医などを取得しております。また、虎の門病院に11年間勤務し、現在虎の門病院肝臓センター所長および虎の門病院副院長である熊田博光医師のもとでC型慢性肝炎のインターフェロン治療やB型慢性肝炎の治療などに携わってきました。平成10年4月より、岩井整形外科病院にてC型慢性肝炎に対するインターフェロン療法を実施しています。現在も虎の門病院肝臓科の非常勤嘱託医として金曜日の午後外来を行っています。

受診方法
  • 岩井整形外科病院の内科外来にて、鯉田副院長の診察をお受けください。
    鯉田副院長の診察日は外来担当表を御確認ください。
  • 外来予約は必要ございません。
  • 受付窓口にてB型肝炎、C型肝炎の治療希望の旨をお申し出ください。
治療方法
  • B型慢性肝炎
    • インターフェロン長期間歇療法
    • 抗ウイルス剤(ラミブジン、アデフォビル、エンテカビル)
    • ステロイド離脱療法
    • 強力ネオミノファーゲンC
    • 内服薬(ウルソ、小柴胡湯など)
  • C型慢性肝炎
    • インターフェロン単独療法
    • PEG-インターフェロン+リバベリン併用療法
    • 強力ネオミノファーゲンC
    • 内服薬(ウルソ、小柴胡湯など)

以上より、年齢、病態、進行度などにより選択します。

B型肝炎、C型肝炎に関するQ&A

C型慢性肝炎のインターフェロン療法(虎の門病院 熊田博光先生監修参考)
Q01

C型慢性肝炎とは?


回 答

C型肝炎ウイルスを原因とし、肝臓に炎症・障害が起こる病気です。C型急性肝炎の約30%は自然に治癒しますが、残りの約70%は慢性肝炎へと進行します。日本に約150万人のC型慢性肝炎患者が存在すると推測されています。自覚症状がないうちに、20~30年後に約30~40%の患者さんが肝硬変と進行します。肝硬変になると年率7%で肝癌が発生してきます。また肝不全、食道静脈瘤などの重大な合併症も起こりやすくなります。

Q02

C型肝炎の感染経路は?


回 答

血液や血液製剤を介して感染します。現在では、血液検査でHCV抗体のスクリーニング検査を実施しているので、輸血後のC型肝炎の発症はほとんどありません。出産での感染率は1%前後で、性行為による感染はほとんどありません。また、食器や入浴では感染しません。但し、カミソリ・歯ブラシなど血液が付着する可能性があるものの共用は避けて下さい。

Q03

入院期間はどれくらいですか?


回 答

HCV抗体が陽性だとC型肝炎の可能性があります。肝臓専門医を受診し、より詳細な採血、腹部エコー・CT・MRI検査などを実施し肝炎進行度や治療の必要性を判断します。インターフェロンの効果予測のために、採血によるウイルス量・遺伝子型や肝生検(入院して肝臓の組織を調べる検査)を行うこともあります。

Q04

治療方法は?


回 答
大きく2つに分類されます。
  • インターフェロン療法:C型肝炎ウイルスを排除して肝炎を治癒させる治療方法です。すべての患者さんに適しているわけではなく、体質的な問題や合併症のために使用出来ないこともあります。
  • 対症療法:肝細胞の保護して肝炎の進行を抑制する治療法で、ウルソ(内服薬)・強力ネオミノファーゲンC(注射)などがあります。
Q05

インターフェロン療法とは?


回 答

インターフェロンとは、ウィルスを排除するために、体内で産生される物質です。C型慢性肝炎ではウイルス量が多いため、体内で産生されるインターフェロンだけでは足りず、外からインターフェロンを投与してウイルスを排除して肝炎を治癒させます。日本人の約56%を占める、ウイルス型がⅠ型でウイルス量が多い患者さん(難治例)は、以前のインターフェロン治療では約5%の治癒率でした。最近ではペグインターフェロンと、リバベリンというウイルスの排除を増強する内服薬を併用し約50%が治癒するようになりました。
但し約2週間の入院(4~5日目以降は外出や外泊も可能)と週1回合計48週間の注射が必要です。退院後は週1回の外来通院と注射です。

Q06

インターフェロン療法の副作用は?


回 答

インターフェロンには様々な副作用がありますが、うつ症状が一番気になる症状です。しかし、インターフェロンを専門的に行っている病院で、経験を積んだ医師にかかると、うつ症状でインターフェロンを中止する場合は少ないと思われます。その他、発熱、倦怠感、脱毛、注射部位の発赤・腫脹・痒み、血小板減少などがありますが、あまり心配はいりません。
また、リバベリン併用時には貧血がみられますが、約1ヶ月で落ち着き、また減量することにより問題ないと思われます。但し、妊娠中や妊娠希望の患者さんには催奇形性の問題で使用出来ません。

Q07

費用はどの位かかりますか?


回 答

平成19年10月1日からC型慢性肝炎に対して、東京都のインターフェロン治療医療費助成制度が出来ました。また平成20年4月1日からはB型・C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療医療費助成制度が、国庫補助事業に一部上乗せする新制度が創設されました。申請書および、東京都が指定する肝臓専門医療機関による診断書を保健所等に提出すると、その月の初日から1年間助成が受けられます。患者さんの一部負担額は入院、外来を問わず各医療機関(薬局を含む)の支払いの累計が、自己負担額月額(所得に応じ①無料②月額1万円③月額3万円④月額5万円となりました。

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〒133-0056 東京都江戸川区南小岩 8-17-2
診察受付時間/08:30~11:00、13:30~16:00
休診日/日曜・祝祭日・土曜午後

当院は以下の認定病院です。
外国人医師臨床修練指定病院、整形外科専門医研修認定施設、脊椎脊髄外科専門医基幹研修施設。

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