腰部脊柱管狭窄症と間欠性跛行
腰部脊柱管狭窄症とは
腰部脊柱管狭窄症とは、加齢など様々な原因にて、骨・関節・椎間板・靭帯などが肥厚し、神経が通る管(脊柱管)を狭くし、神経や神経の血行を阻害し、症状を出す病気です。
腰椎椎間板ヘルニアと同様に坐骨神経痛を起こす病気の一つです。
腰部脊柱管狭窄症にはどんな種類があるの?
腰の神経の圧迫のされ方で見ると、脊柱管の中心で圧迫される中心型狭窄と馬尾神経から分岐した後の神経根が圧迫される外側型狭窄があります。 症状から見ると間欠性跛行を主な症状とし、両下肢のしびれ感・脱力感・冷感・灼熱感・排尿障害・会陰部のしびれ・足底の異常感覚などを主な症状とする馬尾型と、片脚だけの坐骨神経痛が主な症状の神経根型と、その両方が混在した混合型があります。
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| 中心型狭窄 | 外側型狭窄 |
腰部脊柱管狭窄症は、どんな人に多いの?
腰部脊柱管狭窄症は一般的には働き盛りの中高年の男性に多いようですが、腰椎すべり症を伴う場合は女性が多いようです。
腰部脊柱管狭窄症になると、どんな症状が出るの?
腰部脊柱管間狭窄症の症状としては、欠性跛行や下肢痛、下肢のしびれ感などのいわゆる坐骨神経痛を起こしたり、腰やお尻の周囲の痛みだけの方もおられます。
症状が進行すると、下肢の筋力低下や知覚障害が出る事があり、更に進行し、おしっこや排便時の障害(膀胱直腸障害)を伴う場合は、緊急での治療が必要になります。
間欠性跛行とは?
通常、椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛は腰を前屈させることによって坐骨神経が引っ張られ、症状が悪化する傾向があります。 これに対して脊柱管狭窄症では、腰が後屈することで狭窄が悪化します。
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| 腰椎前屈位 | 腰椎後屈位 | |
このため、立位や歩行で下肢痛や下肢のしびれ・つっぱり感が出現し、前かがみで少し休むとまた歩けるようになる症状の事です。 同じように、下肢の血管障害でも同じような間欠性跛行の症状を出すことがありますが、姿勢を前かがみにしても症状の変化がでません。 同じ様な原理で、腰がやや前かがみとなる自転車では、いくら乗っても下肢の症状は出ない場合が多いのです。
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| 間欠性跛行 |
腰部脊柱管狭窄症の治療について
腰部脊柱管狭窄症の患者さんの約70%は保存的加療でよくなると言われています。保存療法には腰椎椎間板ヘルニアと同様に薬物療法やブロック療法などがありますが、神経の圧迫だけでなく、神経周囲の血流障害で症状が出ますので、血管を広げ血流量を増やす薬剤の投与を行ったりもします。
その他に腰部の安静や前屈位の保持を目的に装具を装着したり、物理療法や運動療法などのリハビリテーションも有効です。
このような保存療法が無効な方や、症状の強い場合は手術療法を選択する必要があります。当院では1箇所(2椎弓)の場合は内視鏡とNavigation
Systemを併用したMEL法や顕微鏡を利用した棘突起縦割法、多椎間に及ぶ場合は棘突起縦割法を行っております。
また、腰椎すべり症など不安定性を伴う場合には、脊柱管を広げるだけでなく固定術が必要となることもあります。
腰部脊柱管狭窄症では、どんな検査をするの?
身体検査や問診では「間欠性跛行の有無」「痛くなるまでに歩ける距離や時間」「腰を反らすと症状が悪化するかどうか」「症状の出方や出ている部位」「筋力低下や知覚の障害の有無」を狭窄症の主な症状を確認させていただきます。 レントゲン検査では脊柱管狭窄があるかどうかの確定はできません。しかし「腰椎の不安定性の有無」「骨のずれの有無」「骨折や側わんの有無」などが判る重要な検査の一つです。
腰部脊柱管狭窄症で最も重要な検査はMRI検査です。これで狭窄の有無や程度を確認することができます。しかし閉所恐怖症の方や、ペースメーカーや体内に金属が入っておられる方の場合は検査ができない場合があります。そのような場合は、1日程度の検査入院の上、脊髄造影検査が必要となりますし、MRI検査でもはっきりしない場合は造影検査を追加させていただくことがあります。

















