医療関係者の方へ

研修を受けられた医師からのコメント

当グループで研修を受けられた医師からコメントを頂戴しておりますのでご紹介します。
坂本 龍司 医師
坂本医師
勤務期間:1年
実施手術件数:115件

私は2021年4月から2022年3月までの1年間、脊椎内視鏡手術を学ばせて頂くため稲波脊椎・関節病院に国内留学し研鑽を積ませて頂きました。脊椎内視鏡手術に対して非常に見識が深い多くの先生方が働かれている当院で内視鏡の技術を学ばせて頂けたことは自分にとっての財産となっており、多くを教えて頂いた先生方と病院業務に当たり多大なサポートをして頂いたコメディカルの皆様に非常に感謝しております。

当院で働かせて頂き感じたことは、患者様を中心に全てのスタッフが同じ方向を向いており患者様に寄り添いながら、どうしたら患者様の辛い症状が改善できるかを親身に考え診療に当たることにより、高次元のスピードで診察から手術までが行われているということでした。だからと言って決してシステマティックな診療ではなく、患者様を思う気持ちを同じ熱量で持っているからこそ、スタッフ間に一体感があり温かみのあるアットホームな雰囲気も病院全体に感じることが出来ました。このような環境は脊椎内視鏡を学ぶにあたってこれ以上ない環境であったと思います。

また内視鏡を実際学ぶにあたり、非常に高度な技術を持った先生方の手術を見学させいただけるだけでなく、自分の未熟な手術に対しても改善点をフィードバックして頂きご指導頂けたことは自身の技術向上に於いて非常によい環境でありました。これを可能にしている当院の優れたシステムが、全ての端末から全手術室の動画がライブで見ることができるシステムです。このシステムによって一人で内視鏡手術を行う際の緊張や恐怖心を取り除く事が出来るだけでなく、自分の手術がうまくいかなかった際に間接的・直接的なご指導を多々頂けたことは非常にありがたいことでした。

現在、私は国立国際医療研究センター病院に勤務しております。異動後に脊椎内視鏡手術を病院に導入いたしました。その際も当院の多くの先生方や当院で研修し内視鏡手術を他病院に導入された先輩方に多くの御助言を頂きました。とりわけ現場まで実際に足を運んでいただき御助力頂きました、手術室の大友師長さんにはこの場をお借りして厚くお礼申し上げます。皆様のお陰でスムーズに脊椎内視鏡手術を導入でき、大きなトラブルなく手術を行えております。また脊椎内視鏡下手術・技術認定医(2種・後方手技)も無事取得することができました。まだまだ諸先生方の足元にも及びませんが、引き続き内視鏡技術を磨いていくことで、より安全でより低侵襲な手術を目指し励んでいきたいと考えております。

以上のように内視鏡手術を学ぶにあたって当院以上の環境はないと考えます。これから脊椎内視鏡手術を学ぼうと考えられている先生方におかれましては、当院での研修を心からおすすめしたいと考えます。

小口 史彦 医師
小口医師
勤務期間:1年
実施手術件数:125件

私は2020年4月から2021年3月までの1年間を稲波脊椎・関節病院にて常勤として脊椎内視鏡手術の研鑽を積ませていただきました。私が赴任させて頂いた時期は丁度コロナ禍と重なり、世の中も病院も大きく苦しい局面での研修でした。そのような中でも快く迎えてくださり、一例一例を丁寧にご指導頂くことができ、また諸先輩方の手術を見て学ぶ機会も多く得られたことで大変に実りのある1年間でありました。

内視鏡脊椎手術は手術件数が年々増加傾向にあり,患者側の低侵襲手術へのニーズが増加していることは疑う余地がありません。そして内視鏡脊椎手術はピンポイントでの治療が必要となる場面も多く、限られた情報の中での正確な診断と適切な治療が求められます。当院ではブロック検査や生理検査、画像検査など診断に必要十分な検査を即座に行うことが可能であり、高位診断に難渋する場面でもストレスなく診療を進めていくことが可能です。また強い痛みや麻痺のため早期の手術加療を希望する患者さんに対しても、必要以上に何度も通院して頂かなくてよい点は患者さんにとっても高いメリットがあると感じます。

当院での診療で驚いたことは、個々の医師の手術技術の高さは勿論のことですが、患者さんが手術を希望されてから手術に至るまでのスピードがとても速いことでした。一見簡単なことのように見えますが、これは外来、病棟、手術室を含めスタッフが一丸となって患者さんの治療に向かっていなければ成し得ない技です。このような各部署の意識の高さが患者さんからも良い病院と表され、術後の満足度の高さに繋がっているのだと思います。また症例が多くなっても診断が粗くならないよう、当院では正しい治療方針が立てられているかを朝のカンファレンスにて検討し、さらに手術動画をLIVE共有することで高い医療の質が維持され患者さんに提供されております。難しい症例では諸先輩方に時にさりげなく、時に直接的にご指導頂きました。技術を伸ばすにはこれ以上ない環境であったことは言うまでもありません。

現在、私は神奈川県の関東労災病院にて診療を行っております。日々患者さんと接する中で、低侵襲治療を選択肢の一つとして提供できることは、患者さんに寄り添った医療の提供に繋がると感じています。1年間で多くの脊椎内視鏡手術を経験させて頂くとともに、惜しげもなく技術を教えて下さった諸先生方、一緒に仕事をして頂いたスタッフの皆様本当にありがとうございました。これから内視鏡の技術を学ぼうと考えていらっしゃる先生方におかれましては是非稲波脊椎・関節病院での研修をお勧めさせて頂きます。

平井 志馬 医師
平井医師
勤務期間:1年
実施手術件数:174件

私は2019年4月から2020年3月までの1年間、東京大学から国内留学で稲波脊椎・関節病院で研鑽を積ませて頂きました。脊椎内視鏡手術は術者が1人で執刀することが多く、技術的にも切開手術よりも難易度が高いため、症例数や習得する環境に恵まれずに志半ばで頓挫し、切開手術へ回避することが多いと思います。

当院は、腰椎手術は基本的に全例内視鏡手術で対応しており、また術後成績も良好であるため全国から多くの患者様が当院での手術を希望し来院されます。手術についても、当院の数多くの症例をもとに確立された安全で効率的な手術技術を丁寧に指導して頂き、頚椎症性神経根症や、腰椎外側ヘルニア、再発ヘルニアなどの高い技術が求められる手術についても1年で様々な症例を経験し、自信をもって対応することができるようになりました。特に難易度が高い症例や、術中の予想外の出血などの際にも、当院は手術動画を常に院内のPCでライブ配信しているため、多くの脊椎内視鏡専門医の目で確認し、トラブルなどにも迅速に対応することが可能で、病院としての危機管理や効率的なシステムも非常に感銘を受けました。

また、手術治療のみに特化した病院ではなく、常に患者様の症状を十分に検討し、ブロック注射などの保存治療についても注力しており、手術以外の診断や治療についても技術を大きく向上することができました。単科病院ではありますが、手術適応や術式についても、大学病院と同等か脊椎に関してはそれ以上と言っても過言ではない程、活発に議論し最善の治療について検討を重ねており、多くの脊椎外科医の先生方から刺激をうけ、切磋琢磨して研鑽を積むことができました。

現在、私は国立相模原病院に脊椎内視鏡手術を導入させて頂き、脊椎疾患について既存の治療に加え、可能な限り低侵襲で身体への負担の少ない治療を提供していきたいと考えております。1年間でこれほど多くの脊椎内視鏡手術を経験することができ、コメディカルやスタッフの方々を含め非常に病院の雰囲気も良く、とても有意義で充実した1年間を過ごさせて頂きました。

滝沢 崇 医師
滝沢医師
勤務期間:約9ヶ月
実施手術件数:59件

私は信州大学から国内留学という形で9ヶ月間当院に出向し、常勤医師として脊椎内視鏡手術を中心とした診療について研鑽を積ませて頂きました。私は群馬大学医学部を卒業後、地元の長野県に戻り研修医時代を過ごし、整形外科疾患に対して悩む患者様が非常に多いことから整形外科医を志しました。信州大学整形外科に入局し整形外科医として数年働いてみると、整形疾患の中でも脊椎疾患に対して悩む患者様が非常に多いことが分かったために、脊椎外科を志しました。研究生活を経て脊椎外科医として数年働いてみると、脊椎疾患の中でも腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、頚髄症などの退行変性疾患がメジャーな疾患であることに気付きましたが、これらに対して傷を大きく切開して手術を行う、という文化が信州では主流で時間も人手も要するものでした。私は脊椎診療に携わるようになって思うことは、もしも自分が患者の立場になったら、なるべく手術はしたくないと思っています。仮に泣く泣く手術を行うことになってもなるべく最小限の傷と範囲で済ませたい、インプラントは極力使いたくない、と考えています。

このような葛藤の中で、稲波病院に国内留学を決めた一番の理由は、当院の脊椎内視鏡システムを中心とした専門研修を行うことにより、患者様により負担の少ない診療を極めたいからでした。自分自身が受けたい医療を患者様にも勧めていく信念に基づいています。研修では腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症の患者様を中心に、頸椎疾患、非特異的腰痛疾患についても幅広い対応をさせて頂くことで研鑽を積ませて頂きました。保存療法のバリエーションが増えたことで手術をしなくても治る患者様が増え、これから手術療法を行おうとする患者様に対しても原因神経を特定する診断精度が向上し、なるべく最小限の手術範囲に絞り込めるようになりました。脊椎内視鏡手術ではどんな疾患に対しても一定の力を発揮できるようなやり方、流れ、作法を学びました。脊椎内視鏡手術が有効な症例や難しい症例の選定、内視鏡手術の合併症、トラブルシューティングについて研鑽を積めたことも自分自身の大きなステップアップになりました。私の手術に対する考えは、インプット→アウトプット→フィードバックの繰り返しだと思っております。このため、今後も上記を継続して反復することが重要だと感じています。 研修終了後、私は信州大学病院に再び戻り勤務しています。当院で教わった技術と知識を信州に戻っても生かして、将来的に脊椎内視鏡手術を普及させられるように診療・研究に励んでいきたいと思います。

最後になりましたが、当院の全てのスタッフの皆様を尊敬し、感謝申し上げると共に当院の益々の発展を祈念しております。私自身も当院と今後も繫がりをはかっていきたいと思います。今後とも御指導御鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

真鍋 和 医師
真鍋医師
勤務期間:約9ヶ月
実施手術件数:120件

私は2018年4月から約9ヶ月間、稲波脊椎関節病院にて常勤医師として脊椎内視鏡手術の研鑽を積ませて頂き、現在も当院にて非常勤医師として脊椎疾患にお困りな患者さんの治療をさせて頂いております。それまでは、群馬にある脊椎センターにて10年以上働いており、側弯症・後弯症・すべり症に代表される脊柱変形や頚椎・胸椎の靭帯骨化症等のどちらかというと侵襲が大きい手術治療に携わってきました。脊柱変形の疾患は通常と解剖学的形態が大きく異なるため、安全に矯正固定・除圧術を行うためにも、大きく頭尾側や外側まで背骨を展開し手術を行う必要があり、今日でもそのような手術が必要な方々がいらっしゃる実情があります。しかし、比較的解剖学的形態が保たれている方々には低侵襲な治療を行えるのではと思っていました。しかし、より高い専門性を要する脊椎内視鏡治療を群馬県内で行える施設は限られており、なかなか導入するのが困難であった現状もありました。そこで日本国内でもトップクラスの脊椎内視鏡手術件数を行っている、稲波脊椎・関節病院に来させて頂き、専門性の高い脊椎内視鏡治療に携わるチャンスを頂きました。他の先生方も仰られていますが、脊椎内視鏡手術を安全に学べる素晴らしい環境がここにはあり、貴重な経験をさせて頂きました。

一般的に手術の件数が多いと、診断に割く時間が少ないのでは?と考えることがあります。しかし、低侵襲な手術を行うためには、むしろしっかりと病変を絞り込み、正確な診断を行い、ピンポイントに治療を行う必要があります。そのために、ここにおられる先生方は診断・治療のために患者さんに触れ、筋力や筋伸張反射等の神経学的評価をすることはもちろん、様々なブロック注射や、SNAP等の神経伝導速度の計測、高性能な機器を用いたCTやMRIなどの画像検査を行い、医師や放射線技師が、行いたい手術手技に応じて適宜画像を再構築できるソフトを使用し、患者さん毎にオーダーメイドの検査・診断を行っています。そのような最新技術だけでなく、最終的には、医師や医療スタッフがみんなで集まれるカンファレンスを毎週行い、治療の妥当性を審議しており、手術件数が多いのにも関わらず、患者さん一人一人の治療法を丁寧に検討していたことがとても印象的です。 

現在、私は群馬に脊椎内視鏡手術を導入させて頂き、私のみならず、病院スタッフみんなで稲波脊椎・関節病院の様々なシステムを勉強させて頂いております。今後は低侵襲な脊椎手術法を既存の治療法に融合させ、患者さんの負担を少しでも軽減できる脊椎治療を行っていきたいと思っています。また、これからも発展していく最新の低侵襲脊椎手術を今後も当院で学ばせて頂ければ幸いです。

福島 成欣 医師
福島医師
勤務期間:1年
実施手術件数:140件

私は2015年10月から2016年9月までの一年間、稲波脊椎・関節病院で脊椎内視鏡手術を中心に研鑽を積ませていただきました。当院では脊椎内視鏡手術の第一人者が毎日手術を行っております。それを見学するのはもちろんのこと、私自身の執刀の際も見守っていただき、また直接指導をしていただきました。一年間で私が執刀させていただいた手術は腰椎については全例内視鏡での手術でした。脊椎内視鏡手術と言えば、椎間板切除や椎弓切除が一般的かと思われますが、当院では多椎間の症例はもとより、再手術ならびに固定術についても内視鏡で手術対応を行っております。そういった経験を積んでいるうちに、腫瘍などの特殊な症例以外の場合は内視鏡で対応できるようになり、今では逆に通常通りの切開手術よりも内視鏡での手術の方が落ち着いて執刀できるようになりました。

 当院での研修はそういった手術手技のみならず、術前の診断学でも非常に学ぶことがありました。これまでは通常の手術の場合、画像上狭い所は対処するといったことがしばしばありましたが、当院では低侵襲手術を第一に考えております。従って、術前に診断のつくまでブロックを行い、しっかりと高位診断が行われた後に、全員で行うカンファレンスで治療を検討します。内視鏡手術は低侵襲ですが、保存治療に勝る低侵襲手技はありませんので、手術の適応については非常に慎重です。また術前精査のブロックなどの精査加療を行うにあたり、当院ではコメディカルの方々が非常に協力的であるため、我々も積極的に精査を行うことができます。そのため、一度効果がなかったからといって諦めるのではなく、数回繰り返しブロックを行い再現性を確かめることで高位診断を行うこともあります。また、昨今「非特異的腰痛症」と診断のつかない腰痛があることが言われておりますが、当院ではそういった未知なる分野にも積極的に精査を行い、これまでにない診断・治療を行うことがあり、そういった経験も非常に勉強になりました。内視鏡手術という低侵襲の手術を遂行するにあたり、低侵襲だからこそより慎重に患者さんの症状と向き合い術前の診断をより深く検討することも当院の特徴の一つと考えました。

 研修終了後、私は現在虎の門病院に勤務しております。虎の門病院では稲波脊椎・関節病院での経験を元に脊椎内視鏡手術を中心に手術を行っており、現在では脊椎センターが発足いたしました。また個人的ではありますが、脊椎内視鏡下手術・技術認定医資格も取得することができました。当院での一年間の研修は今後の私の人生にとってかけがえのないものになったのは間違いありません。

齊木 文子 医師
齊木医師
勤務期間:1年
実施手術件数:156件

私は2016年10月から2017年9月までの1年間、東京大学から出向させていただきました。日本でトップクラスの内視鏡手術件数を行う岩井グループについては学会や勉強会などで拝見していて、いつか研修を行うことができたら、、、と以前から思っていましたが、大学勤務を終えるタイミングで1年間、品川の稲波脊椎関節病院に国内留学をさせていただけることとなりました。

 1年間でMED,MEL,内視鏡下椎体間固定術(ME-PLIF),LIF(XLIF, OLIF)を修得することを目標として勤務をスタートしました。最初は指導医の先生に一緒に手術に入っていただき、一から教えていただきました。10件くらい内視鏡手術を行なったところで1人で手術に入るようになりましたが、病院のどこからでもliveで現在進行中の手術を見ることができるシステムになっていますので、手が止まったり時間がかかってしまうときは指導医の先生が現れて適切にサポートをしてくださいました。また、指導医の先生の手術を毎日のように見ることができるのも大変勉強になりました。当院のシステムで最も優れていると思うのは、すべての手術ビデオが院内のどこからでも見ることができるということです。毎日、自分のビデオと指導医の先生方のビデオを見比べることによって手術のコツ、自分の手術の改善点、トラブルシューティングの仕方などを常に考えることができます。定期的に行われるビデオカンファレンスでも皆で手術ビデオを供覧して、多くのご助言をいただくことができました。

 とてもありがたいことに1年間で156件の手術を執刀させていただき、それらはほぼ鏡視下手術でした。研修後は横浜労災病院に勤務しておりますが、当院から転勤するタイミングで内視鏡手術を導入いたしました。その際にも稲波弘彦先生をはじめとする先輩方や、手術室の大友師長からは本当に多くのアドバイスやサポートをいただき、おかげで大変スムーズに内視鏡手術を導入、開始することができました。当院で学んだ技術を基に、安全を第一に技術の向上を常に計りながら内視鏡手術を行っていくことが最大の恩返しと思っております。当院は自分で実際に手を動かすことができ、指導医からの教育体制も大変しっかりしています。これまで多くの医師をトレーニングに受け入れてきた病院だからこその洗練されたシステムなのだと思います。これから内視鏡手術を始めようと考えていらっしゃる先生には当院での研修を強くお勧めいたします。

井上 泰一 医師
井上医師
勤務期間:約9ヶ月
実施手術件数:70件

私は自治医科大学から出向し、常勤医師として脊椎内視鏡手術の研鑽を積ませていただきました。脊椎内視鏡が複数台そろっている設備、指導者として脊椎内視鏡下手術・技術認定医が複数人いる環境は全国でもトップクラスと考えられます。また、術後に脊椎の内視鏡のデータを見返すことができ、自分の技術向上のフィードバックが行えます。私が所属していた大学では、指導者として脊椎内視鏡を行うドクターがおらず、独学で行っておりました。岩井グループに所属して研修することにより、MEDのみならず、頸椎・胸椎・腰椎のMEL、PLIFを行えるようになりました。また、研修期間中に脊椎内視鏡下手術・技術認定医の資格を取得することができました。所属期間中に典型的な硬膜損傷の50例と修復方法について画像編集を行いましたので、後任の先生方の参考になれば幸いです。

二木 俊匡 医師
二木医師
勤務期間:約3ヶ月
実施手術件数:11件

私は信州大学から出向し、常勤医師として3ヶ月間、脊椎内視鏡手術の研修をさせていただきました。ほぼすべての手術が内視鏡下で行われていることを目の当たりにし、今まで気付くことのなかった内視鏡手術の可能性の大きさに感嘆いたしました。これほど多くの内視鏡手術を短期間に見続けるという経験は今後もおそらく得られない貴重なものと考えます。私が手術する時の指導医体制もしっかりしており、常に的確なアドバイスがいただけるとともに、私の力量を超えるような状況になれば安心・安全なアシストをしていただけました。このように高い技術と知識を惜しげもなく伝授いただいた先生方に今も感謝するばかりです。是非もっと長期の研修をさせていただきたかったのですが、信州大学の人員不足により泣く泣く短期研修となってしました。今後も時間を作って是非最先端の内視鏡手術の見学に伺いたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

大島 寧 医師
大島医師
勤務期間:約10ヶ月
実施手術件数:161件

私は10ヵ月間、東京大学から出向して内視鏡手術の研鑽を積ませていただきました。日本中から多くの患者さんが集まって来られるため、200件程度の内視鏡手術を行うことができました。また、正中進入で頚椎の鏡視下除圧を行う方法を考案することができました。当グループには稲波理事長(現会長)をはじめ圧倒的な技術を持った先生が多く、またスタッフも慣れているため非常にスムーズな連携の下に医療を行うことができます。さらに、SF-36やODIなどの患者立脚型アウトカムもスタッフが収集してくれております。現在は大学病院で主にMISを行っておりますが、引き続き非常勤として勤務させていただき、共同研究も継続しております。私の脊椎外科医としての分岐点になる、素晴らしい経験をさせて頂くことができたと思います。

馬場 聡史 医師
馬場医師
勤務期間:約9ヶ月
実施手術件数:205件

私は約9ヶ月、常勤医師として脊椎内視鏡手術の研鑽を積む機会をいただきました。患者さんの治療に対する意識が非常に高く、脊椎内視鏡技術認定医が複数名在籍している環境で、短期間に多くの症例を経験できたことは、当グループの大きな特徴であると思います。また現在も非常勤として勤務を継続しており、外来で術後経過をフォローすることができるだけでなく、手術も行える環境を準備いただき、技術のさらなる向上に邁進しております。さらに合併症があり総合病院での治療が望ましい患者さんについては、私の常勤している病院に紹介をいただくことで、良好な病院間医療連携も構築させていただいています。

唐司 寿一 医師
唐司医師
勤務期間:約6ヶ月
実施手術件数:113件

私は6ヵ月間、常勤医師として脊椎内視鏡手術の研鑽を積みました。3人の脊椎内視鏡下手術・技術認定医の先生方から短期間に集中的に学ぶことで、より安全・確実な手術手技を身に付けることができました。現在は非常勤医として週に半日の外来診療のみ行っていますが、数多くの患者さんが術後に症状が軽快していく過程を自分自身の目で見てきたので、手術適応の患者さんには自信を持って当グループでの手術を勧めることができています。

志保井 柳太郎 医師
志保井医師
勤務期間:約2年
実施手術件数:419件

私は帝京大学から出向して2年間、働かせて頂きました。脊椎疾患に慣れたスタッフが多く働きやすい環境にあり、脊椎内視鏡手術において安全かつ高度な技術を学ぶことができました。治療が必要な患者さんには入院から退院まで安心して手術を受けて頂けると思います。

藤田 宗義 医師
藤田医師
勤務期間:約2年
実施手術件数:323件

私は2018年4月から2020年3月までの2年間、帝京大学から岩井整形外科病院に出向し、研修させていただきました。

当院は全国から多くの患者さんが集まる忙しい病院ですが、スタッフが脊椎手術に慣れており、診断から治療までの流れがスムーズです。この恵まれた環境で、数多くの外来や手術症例を経験することができました。

手術では、最初の数か月は指導医の先生方が助手に入ってくださり、毎日丁寧に指導いただきました。当院では指導医の先生方の手術動画をいつでも参照することができるのですが、技術の向上に非常に役立ったと感じています。こうした教育体制を築いてくださっているスタッフのみなさまにあらためて感謝申し上げます。

現在は帝京大学に戻り、当院で学んだ知識と技術を若手の先生方に伝えられるよう、活動しています。当院へは非常勤として勤務させていただき、スポーツ脊椎外来も担当させていただいています。微力ながら、これからも多くの患者さんの痛みと不安を和らげられるよう研鑽してまいります。

林 明彦 医師
林医師
勤務期間:約1年8ヶ月
実施手術件数:277件

栃木県から縁あり勉強させていただきました。当初は半年ほどの研修と考えていましたが、1年8ヶ月まで延長させていただき、大変充実した研修をさせていただきました。教育部長をはじめとした、教育体制もしっかりしており、数多くの症例を経験することができました。一緒に働いた先生方も脊椎のプロフェッショナルの方ばかりで、非常に示唆にとんだお話を聞くこともでき、また気軽に相談できる環境も大変有意義でした。手術室はじめ、病棟、外来、放射線、リハビリ、事務などのスタッフも一丸となり、医師を支えている体制も働き甲斐のある環境でした。大変お世話になりました。現在栃木県に戻り、身に着けた技術、知識をもとに自分なりに働いています。栃木でも同様の医療、手術などが広まるように、今後も微力ながら尽力していきたいと思います。

石綿 翔 医師
石綿医師
勤務期間:1年
実施手術件数:189件

私は2023年4月から1年間、常勤医師として岩井整形外科病院で脊椎内視鏡治療の研鑽を積む機会を頂きました。私は元々群馬大学医学部附属病院整形外科で脊椎外科として働いておりました。群馬大学で行っていた私が携わってきた治療は基本的にOpenの手術(通常の除圧やPLIF、TLIF、脊柱変形や側弯症、脊椎外傷、脊髄腫瘍等)が多かったです。脊椎内視鏡手術はセミナーや助手などで入ることはあっても、執刀する機会はありませんでした。脊椎内視鏡治療に興味を抱き、稲波脊椎・関節病院で研修をしていた真鍋医師に相談し、岩井整形外科病院での研修をする機会を頂きました。

当院では全ての先生が脊椎内視鏡手術のスペシャリストであり、非常に学ぶことが多くありました。最初は脊椎内視鏡手術の経験が浅かったため、色々な先生の助手に入らせて頂き、自分の手術も一緒に入って指導して頂くなどして手技を学んでいきました。どのような患者にどの手術が最適か、どのような治療を行うと満足度が高い治療を行えるかどうか、従来やっていた手術方法と低侵襲脊椎手術の間のギャップが大きく、治療方針に悩むこともありましたが、色々な先生に気軽に相談を聞いてもらえる温かい職場環境に助けられました。また、カンファレンスでも実際の身体所見と画像所見を照らし合わせ、それに加えて神経根ブロックや椎間板ブロックなど行うことで責任病変を見つけ出すという、低侵襲脊椎手術を行う上で最も重要な部分を学ぶことができました。低侵襲脊椎手術の治療方針を決定するマインドを形成することができたかと思います。1年間でME-PLIFまで研修できればと考えておりましたが、先生方の手厚いご指導のおかげでME-ELIFやFESSも研修することができました。

1年間の研修を終え、今は群馬県にある東前橋整形外科病院で脊椎手術を行っております。こちらの病院では稲波脊椎・関節病院で研修を行っていた真鍋医師がおりますので、連携して低侵襲脊椎手術を行っております。こちらでは当院で行っていなかったような、成人脊柱変形に対する低侵襲脊椎固定術も行っており、当院で学んだ低侵襲脊椎手術+αの治療を行っていければと考えています。また群馬県ではFESSを行える施設が少なく、2024年では1施設のみとなっています。当院で学んだFESSの技術を群馬県に持ち帰り、群馬でも最先端の脊椎内視鏡治療ができる環境を作っていきたいと思います。

最後になりますが、1年間の研修を支えて頂いた全てのスタッフの皆様に感謝を申し上げると共に、今後の当院の益々の発展を祈念しております。1年間ありがとうございました。

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岩井グループは東京都に4つの医療・福祉施設を運営しております。脊椎疾患の低侵襲治療を主体とし、内視鏡下手術 30,000件以上の実績を持つ整形外科治療に特化したグループです。
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